「正しきに依りて滅ぶる國あらば滅びてもよし、断じて滅びず」

私がこの箴言?を耳にしたのは、30代半ばの青臭い頃で
これを本歌として次のように言い換えた新保民八を師と仰ぐ
須田泰三なる熱き男の『商業界』の講演だった。
「正しきに依りて滅ぶる店あらば滅びてもよし、断じて滅びず。合掌」
 
お客様に対しては遍く公平な思い遣りを旨として
信じ貫く我が商売を天職とし、誠実勤勉に励み続けることを説き、
それが通用しないのなら、それは世間が邪なんだと思っていい、と
商店経営者に「愛の商道」を説く講演だった

小さな販売会社で、いつの間にか責任ある立場になっていた
30過ぎの鼻ったれ小僧っ子は、その意味する深いところを知らず、
反復しながらモノウリに勤しんだことを思い出す。

そして今、この本歌を私も言い換えて自念自戒しよう
『義を以って滅ぶる国あらば滅びてもよし、断じて滅びず』 
道義の国、日本

ココに言う『義』とは善悪や正誤のモノサシで云々しようとするものではない
『どこだろうが、誰だろうが、いつまでも貫き通せるもの』 と私は解釈する